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「 運命の石 」 ~ アフタヌーンティーにはスコーンを♪
2022年05月12日
スコーンと言えば、イギリスのアフタヌーンティーを思い浮かべます。
イギリスのスコーンは比較的大きくて、柔らかめの生地には、噛みごたえのあるフルーツや、クセのあるチーズが隠れていて、それにジャムやクロテッドクリームをつけて食べたくなりますよね。
Imo Kuri Nankinのスコーンは、サツマイモを練りこんでいまして、
ジャムやクリームなど何も付けずに、生地の旨味を楽しんで頂けるスコーンです。
どちらかと言いますと、スコットランドタイプでしょうか。
実際、スコットランドではスコーンと言えば、
バノック(速成パン)より重めのパンを指すことが多いのです。
粗挽きの大麦粉を使って焼いたバノック(bannock)というお菓子が起源とされていて、
文献に初めて登場するのは1513年と言われています。
19世紀半ばに、ベーキングパウダーやオーヴンが普及したことで現在の形になったそうです。
さて、それでは「スコーン」という名称はどうなのでしょう?
スコーンの名前の由来も諸説あるようです。
1)「良質な白いパン」を意味するオランダ語の「schoonbroot」やドイツ語の「sconbrot」を語源とし、
それがスコットランドで「scone」になったとする説。
2)スコットランドのゲール語で「ひと口大の大きさ」という意味の「Sgonn」に由来する説など。
なお、本場のイギリスでは「scone」は「スコン」と発音されることが多いようです。
3)スコットランドの古都パースにあるスクーン宮殿で、
王の戴冠式に使われていた椅子の土台(石)に関係するという説。
この椅子の土台(石)は「the Stone of Scone (またはthe Stone of Destiny)」と言われ、
スコーンの形もこの石の形を基に作られたと言われています。
さて、このスクーンの石は、スコットランド王の戴冠式の際に使われてきた、
スコットランドの人々にとってはとても大切な石でした。
この石は、元々ツタンカーメン王の玉座の下にあった石なのだそうです。
そして別名「運命の石」と言われ、その昔はモーゼの先祖であるヤコブが
この石を枕にして寝ていた所、神様が現れたということで、この石を信仰の証とし、
「ヤコブの石」とも言われていたそうです。
以来、この石は、「人を護る石」として大切にされていて、代々、国を護る王に継承され、
幾多の戦争でエジプトからヨーロッパに渡り、スコットランド王の手に渡ったそうです。
ですが、1296年にエドワード1世によってイングランドに奪い去られ
ロンドンのウエストミンスター寺院に置かれてイギリス国王の戴冠式でも使われてきました。
これはイングランド王はスコットランド王でもある事を示すための象徴として利用されていたのです。
そして、この石がスコットランドに返還されたのは、1996年。
トニー・ブレア政権時に、イングランドからスコットランドへ700年ぶりに変換され、
色々な問題の解消のひとつとなりました。
さて、アフタヌーンティーの話題に戻りましょう。
アフタヌーンティーは、1840年代イギリスのベッドフォード公爵夫人であったアンナ女史により始められた習慣として史実に残っています。
当時の上流階級の食生活は、たっぷりの朝食、軽い昼食、そして夕方から始まるオペラ鑑賞などの夜の社交が終わったから、ようやく遅い夕食という食生活で、昼食と夕食の間がかなり長かった為、小腹を満たすために、お茶とパンやケーキを楽しむようになったのが始まりと言われています。
さて、上流階級のティータイムですから、マナーも色々な決まりがあったそうです。
例えば、イギリスのスコーンには、ジャムとクロテッドクリームがつきものですが、
ジャムが先?クリームが先?というのは大きな決まり事だったようです。
イギリスでは多くの地域で、まずジャムを塗り、そのあとにクロテッドクリームというのが普通です。
これは、温かいのスコーンにクリームを塗ると、クリームが溶けてしまうからというのもの。
ですが、クロテッドクリームの産地デボン州では、クリームを先にたっぷり付けて食べる方が主流です。
加えてもう一つの産地、コーンウォールでは、クリームが後・・・
どちらも譲れないこだわりだそうなので、地域の習慣に合わせるのが無難なようです💦
さて、ところ変わって北米でスコーンと言えば、レーズンやブルーベリー、クランベリーなど具が入ったものだけをいいます。いわゆる何も入っていないプレーンタイプは探す方が難しいようです。
何ともアメリカらしいスタイルですね。
Imo Kuri Nankinのスコーンは、全てさつまいもが練りこまれていて、
定番は、プレーン、コーヒー、かぼちゃの3種類です。
コーヒーは、芦屋のリオさんのコーヒー。
熱風焙煎で仕上げたコーヒーは、手間も時間もかかりますが、豆本来の綺麗な旨味を存分に味わうことができます。
豆の種類は、大体月に一度の割合でリオさんオススメのスペシャルティーコーヒーで変わっていきます。
今は、ちょうどケニアのライトタイプの豆を使用しています。
軽さの中に、しっかりした酸と赤い花を思わせるような風味が優しく広がるエレガントなコーヒーです。
かぼちゃは、ほこほこしたかぼちゃらしい旨味を味わって頂けるように、炊き上げたかぼちゃを練りこんで焼き上げています。
他にも、フランス産マロンペーストを練りこんだ栗のスコーンやミルクティーをイメージした
アッサムティーのスコーンなど、日によって色々な味わいをお楽しみ頂けます。
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