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フィナンシェ Financier ~焦がしバターが香るリッチな味わい~
2022年04月28日
焼菓子の中でも、フィナンシェの人気は特に高いように感じます。
実際、Imo Kuri Nankin ASHIYAでもフィナンシェは常に上位3種類に入っています。
さて、今でこそフィナンシェはとても人気はありますが、お菓子の歴史はさほど古くはありません。
フィナンシェは、名詞にすると「お金持ち」「金融家」などの意味があります。
フィナンシェの形状は1888年頃、パリの証券取引所の近くに店を構えていた菓子職人によって
『金塊』の形をもとに考案されたと言われています。
バターにひと手間加えることで、しっとりとした舌触りと濃厚でリッチな旨味、
そして芳醇なバターの香りが印象的なお菓子です。
実はこのフィナンシェですが、ベースになったお菓子があるのです。
それが『ヴィジタンディーヌ』
フランスを代表する焼菓子「ヴィジタンディーヌ」は、ロレーヌ地方の修道院によって生まれた伝統的な郷土菓子です。
1616年設立のサント・マリー訪問修道院(貧しい人々の世話をする修道院です)の修道女の呼び名、ヴィジタンディーヌに由来しています。
かつてフランスの修道院では、胃に負担が少ないとされていた卵白を使ったお菓子が色々作られていました。 そして当時の修道院では残った卵黄をペンキに使っていたそうなのですが、余った卵白を活用するためにお菓子が作られ、その中からヴィジタンディーヌが作られるようになったと言われています。
まだまだ日本では馴染みの薄いヴィジタンディーヌですが、同じフランスの焼き菓子「フィナンシェ」は前述の通り、すでに多くの人から愛されています。
ヴィジタンディーヌよりも200年近くも後の時代に、所変わってパリで生まれたフィナンシェですが、実はヴィジタンディーヌとほぼ同じ材料を使ったお菓子だったのです。
フィナンシェの材料(フィナンシェ型 9個分)
- 薄力粉 …50g
- アーモンドプードル …50g
- グラニュー糖 …75g
- 無塩バター …90g
- 卵白 …80g
ヴィジタンディーヌの材料(6㎝×3㎝程の型を約5個分)
- 薄力粉 …125g
- アーモンドプードル …40g
- 粉糖 …40g
- 発酵バター …50g
- 卵白 …80g
- レシピの大きな違いは、 フィナンシェが 生地に卵白を合せるのに対して、 ヴィジタンディーヌは、 卵白を泡立てて混ぜるのが特徴です。
同じ材料で、作り方と型が違えば ふたつのお菓子が誕生します。
見た目にも非常に似ているこの二つのお菓子が、全くの別のお菓子として扱われていることからもわかるように、ちょっとしたレシピの違いはもちろん、使う型によっても、それぞれ明確に「定義」付けされ、細かく「分類」されるフランス菓子。
これらは、わずかな変化によって生まれるのです。
僅かな味の違いの探究にも余念のないスイーツへのこだわりこそ、フランスが世界一のお菓子大国たるゆえんなのでしょう。
Imo Kuri Nankin AHIYA では、フランスの伝統的なレシピを基盤に、全ての焼菓子に
「さつまいも」を練りこむことでお砂糖の量を減らし、アーモンドとサツマイモの相乗効果を新たな味わいとして皆様にお届けしています。
季節によって、使うサツマイモの種類もレシピも少しずつ違って参りますので、
ぜひ、味わいの違いもお楽しみ頂ければと思います。
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【発行者】Biscuiterie Imo Kuri Nankin ASHIYA いもくりなんきん 芦屋~皆様の日常に喜びを、
微笑みがこぼれるようなお菓子をお届けして参ります🍀~◆◇◇◆◆◇◇◆◆◇◇◆◆◇◇◆◆◇◇◆◆◇◇◆◆◇◇◆◆◇◇